■■■粗利益と営業利益の求め方■■■

 まず、売上総利益である。これは粗利益とも言われ、売上高から売上原価を引いて出される。
業種によっては、収入がほとんどそのまま売上総利益という場合もある。家賃収入や手数料収入だけで営業している会社がそれである。
 製品や商品などを販売したときの金額が、売上高である。
これは、会社の収入の源となるものであり、一般に、売上高の大きいところは、会社としての活動も活発と言える。
 そして、この売上高の原価となるものが、売上原価である。
ただし、その期に製造した製品や仕入れた商品の金額が、必ずしも売上原価と一致するわけではない。
なぜなら、期末に、売れ残っている製品や商品があるからである。

 そこで、この「棚卸資産」も考えにいれなくてはならない。棚卸資産とは、商品や製品など、通常の営業過程において販売するために保有しているもの、仕掛品など製造途中のもの、それに原材料などという。
決算期になると、必ず棚卸しをする最大の理由は、この売上原価を把握するためである。
小売業で考えてみると、売上原価は、期首の棚卸商品(在庫)の額と当期仕入高の合計額から、期末の棚卸商品(在庫)の額を引いて、求められる。つまり次のようになる。
 売上原価=期首の棚卸商品の額 + 期中の仕入額 - 期末の棚卸商品の額

 ここでは、決算期にどれだけの商品が残っているかという期末棚卸商品の額が、利益にも大きく影響してくる。と言うのは、期首の在庫や当期の仕入額が同じでも期末棚卸商品の額が大きい場合、数式に当てはめて計算すると、売上原価は小さくなる。
すると売上高から売上原価を引いて出される売上総利益は、大きくなる。
 逆に、期末棚卸商品の額が小さくなれば、売上原価は大きくなる。すると、利益は小さくなってしまう。もっとも、期末棚卸商品が増加するということは、売れない商品をかかえている可能性もある。
損益計算書を読む場合は、このような点にも注目することが必要だ。
前年の決算書も手に入れて、この棚卸商品に変化がないかどうかも、調べてみる必要がある。
 次は、営業利益である。
これは売上総利益から営業活動に必要な経費(販売費及び一般管理費)を引いて求められる。
A社の場合、販売費および一般管理費としては、給料手当てに1500万円、減価償却費572万円、その他の経費として990万円の合計3062万円である。
売上総利益の3992万円からこれを引くと、営業利益は930万円となる。

 この販売費および一般管理費とは、会社が製品や商品の販売その他の営業活動をすることによって発生する費用である。
従業員給与、損害保険料、福利厚生費、通信費、広告宣伝費、会議費、旅費交通費、役員報酬、消耗品費、地代・家賃、接待交際費、減価償却費、修繕費、水道光熱費、租税公課などがある。
 A社の損益計算書の販売費および一般管理費の中に減価償却費がある。
これは、固定資産、つまり、会社の建物や機械などの価値が、年月を経て減った分を、数字に置き換えたものである。
通常の経費のように、会社から資金がその時点で直接でたものではないが、これは会社の経費として計上できる。
ただし、これは、営業、研究、本社管理部門などが使っている固定資産に限られていて、工場の建物や機械に関する減価償却費は、製造原価に入れられる。

SINCE 2009/10/07
UPDATE 2009/10/07

経常利益と当期利益の求め方

損益計算書のもう一つの大事な読み方

(C)粗利益と営業利益の求め方